2013年09月01日

十姉妹の名前の由来

ジュウシマツはなぜ十人の姉妹というのか、その由来を書いておこう。

十姉妹というのは清代とそれ以前の中国で、コシジロキンパラやその類の小鳥を意味した。私が見つけた用例はすべて揚子江の下流域であるので、おそらくこの地域の方言だったろう。この頃、中国でもっとも盛んに飼われていた鳥は九官鳥に似た八哥(ハッカ)という鳥だった。八哥というのは八人の兄という意味であるから、おそらくそれを意識して十姉妹と名づけたのだと思う。また群れることも、理由だろう。コシジロキンパラは、野鳥だったが、しばしば捕えれられて飼育された。

江戸時代に、長崎へ来る船はすべて江南の寧波を出発した。コシジロキンパラも商品として積まれ、この地域での呼び名である十姉妹という名前で輸入された。十姉妹は日本には存在しない鳥(唐鳥)であったため、飼育下での繁殖がこころみられ、成功した。

幕末にこの十姉妹の中から白い鳥が生まれ、農民がこれを多数繁殖し西洋に輸出した。いっぽう、維新の混乱で、武士を中心とした飼鳥文化はほとんど滅びてしまった。そのため十姉妹はもとは何の鳥だったか分からなくなり、飼育下で繁殖する白い鳥の呼び名になった。

中国でも近代化の過程で、古い十姉妹の名は消えた。今日では、コシジロキンパラは腰白文鳥、ジュウシマツは十姉妹と呼ばれている。これらは日本から輸出された名称である。

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posted by yanagisawa at 18:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 飼鳥の歴史
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